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【失敗しない】株主優待クロス(つなぎ売り)のやり方【SBI証券編】

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はじめて優待クロスをする人

株主優待クロスって何?

SBI証券での優待クロスのやり方を教えて欲しいな。

・あと、優待クロスに失敗しない方法とかあれば、教えて!

今回は節約にも効果的な「株主優待クロス」について解説したいと思います!

本記事でわかること
  1. 株主優待を取得する方法を学ぶことができる。
  2. 株主優待クロスとは何かを学ぶことができる。
  3. SBI証券で優待クロスする手順が6ステップでわかる。
  4. 優待クロスを失敗しないために実施するべき3項目がわかる。


なお、私は株式投資歴6年で、投資に関する基礎的なKindle本も出版しています。

毎年何回も優待クロスをしているので、まだ実施したことがない方は是非一緒に優待クロスしましょう!

また、今回の記事は動画でも解説しています。

それでは解説します。

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株主優待を取得する方法

まず株主優待とは、お歳暮、お中元みたいに「お世話になっています」という感じで、株を保有している企業からもらえるプレゼントみたいなモノです。

どんなものがあるかと言うと、こんな感じです。

このように2021年現在では1200社以上が様々な株主優待を実施しています。

そして、どんな条件を満たせば、このプレゼント(株主優待)がもらえるかと言うと、

企業ごとに「この日までに株を持っていたら良いよ」という決まった日までに株を保有しておけば良いだけです。


具体的に説明するため、今回は特定の銘柄「西松屋チェーン」を例に説明します。

なお、SBI証券の口座を開設するとSBI専用のスマホアプリで株を売買することができるようになります。今回はこのアプリを使用して解説します。



まず、SBI証券のアプリで「西松屋チェーン」を検索し、「株主優待」という項目を選択すると、権利付最終日優待内容が確認できます。

権利付最終日とは、この日までに株を購入しておけば、優待(プレゼント)を得る権利がある日付を意味しています。

今回の場合は2月17日までに株を購入しておけば、優待内容に記載してある優待を得ることができるということです。

なお、参考までに2021年は大部分の企業は下記のような日程になっています。(※異なる会社もあるので要確認)

権利付き最終日権利落ち日
2021年2月2/24(水)2/25(木)
2021年3月3/29(月)3/30(火)
2021年4月4/27(火)4/28(水)
2021年5月5/27(木)5/28(金)
2021年6月6/28(月)6/29(火)
2021年7月7/28(水)7/29(木)
2021年8月8/27(金)8/30(月)
2021年9月9/28(火)9/29(水)
2021年10月10/27(水)10/28(木)
2021年11月11/26(金)11/29(月)
2021年12月12/28(火)12/29(水)
※月末が権利日の場合

この日に株主優待制度を導入している企業の株を持っていれば、優待を得ることができるということです。

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株主優待クロスとは何か?

株主優待クロスとは、簡単に言うと株主優待(プレゼント)をほとんどタダでもらえちゃう小技です!

何故そんなことができるのか?についてこれから説明します。

まず優待クロスを実施する上で欠かせない知識は「空売り」です。

「空売り」に関しては別の記事をまとめていますが、簡単に言うと下図のような感じです。

空売り : 〇×証券会社から株を借りて、借りた株を売る。



この空売りを利用して具体的に実施することは、
欲しい優待の企業の株を「買うと同時に、空売りする」というアクションです。

優待クロス : 100株借りた株を売る(空売り) + 自身で100株購入する


このアクションのメリットは買いと売りを同時にするので、株価が上がっても、下がっても利益も損失も常にプラスマイナス0になるという事です。
そして、株を保有しているのは変わりないので、優待だけを得ることができます。

これが、ほとんどタダでできる小技の正体です。



仕組みを何となくイメージできたら、具体的なやり方をこれから説明します!

優待クロスの6つの手順

ここからはSBI証券での優待クロスのやり方を説明します。
まずはクロスしたい銘柄を検索して、表示した後、下記のような手順に従って購入します。

1.①「取引」をタッチし、現物取引の②「現物買」を選択する。

2. ①枚数を「100株」②価格を「成行」を選択し、最後に③発注を選択する。
※注文時間によっては「翌営業日に発注として受付いたします」と表示されるときがありますが、その際は、もう1度「発注」を選択して下さい。

3. 再び 「取引」をタッチし、信用取引の②「信用新規売」を選択する。

4. ①信用取引区分を「一般(15日)」②枚数を「100株」③価格を「成行」を選択し、最後に④発注を2度選択する。

ここで注意事項として仮装売買(対当売買)をしていないか問われますが、気にすることはありません。
ですが不安な方のために、仮装売買について少し解説します。

禁止されている仮装売買(対当売買)
同一銘柄で自己の売り注文と自己の買い注文を同時期に同価格で約定させ、意図的に出来高を上げて売買が活発に行われていると他人を誤解させる行為。相場操縦と見なされる行為。

意図的に出来高を上げる行為とは、今回みたいに「100株」だけを売買するのではなく、「10000株」「100000株」など非常に多い単位の売買がこれに該当します。

ちなみに優待クロス(つなぎ売り)は各証券会社の方でも認められている事なので安心して下さい。

5. 発注が完了すると、「注文照会」の「未約定一覧」を選択すると下記のように、現物買の「現買」と信用新規売りの「信売(15日)」がそれぞれ成行で注文されていることが確認できます。
後は翌日の寄付(9:00)に同時に約定され、そのまま優待の権利確定日まで保有していれば、優待がほとんどタダで得ることができます!

6.最後に権利確定日まで保有した後、権利落ち日(権利確定日の翌日)に保有する株を現渡することで、手元には株も何も残っていない状態になり、優待クロスは無事終了となります!



ここまでは優待クロスを実施することについて話してきましたが、最後に実際に実施する上での注意点を解説します。

優待クロスを失敗しないために実施する3つのこと

優待クロスは”優待タダ取り”として知られていることもありますが、実際はタダではありません。

そして、優待クロスにおける失敗とは、優待価値よりも優待クロスする費用が多くかかってしまうことです。

ここからは、そんな失敗をしないためにもSBI証券を例に優待クロスに掛かる費用の算出方法費用を抑える3つの方法について解説します。

① アクティブプランを選択する。

SBI証券の国内株式には、「スタンダード」「アクティブ」の2つの手数料プランを選択できます。

投資金が少ない方や試しに優待クロスしようと思っている方は「アクティブプラン」を薦めます。

何故なら「アクティブプラン」は100万円以下の売買が手数料無料(2021年2月現在)でできるプランだからです。

なお、「スタンダードプラン」は1日の売買代金が100万円以下であっても、手数料が50~487円必要(売買代金によって変更)になります。

そのため、スタンダードプランで、優待クロスを実施した場合、500円の価値がある優待を手数料487円支払って取得し、結果13円の利益しか得ることができない事も起こりえます。


よって、優待クロスをする際は、少しでも手数料を抑えることが重要であり、それを実現できるのが「アクティブプラン」となっています。



② 信用新規売のときに「一般信用取引」を選択する。

信用新規売には「制度信用取引」「一般信用取引」があります。
この「制度信用」「一般信用」の違いについては、空売りについて記載してある下記の記事を参照ください。

結果として、ここでは「一般信用売り」を選択します。
簡単な理由として、制度信用売りは、想定外のコストが発生する場合があり、損するリスクがあるためです。


なお、一般信用取引は貸株料率(年率)3.9%が必要になります。
これは年率なのでコストを見積もる際は保有期間日数分だけ貸株料金が必要になります。

以上の条件で、100万円の銘柄を優待クロスした際の費用を計算すると下記のようになります。

■ 100万円銘柄の現物買い手数料0円

■ 100万円銘柄の信用新規売り手数料0円

■ 一般信用売り(15日)での保有期間20日(※)

  100万 × 3.9% × 20日/365日 = 2,137円

合計2,137円必要

※ 一般信用売りは15日だが、SBIの場合は15営業日(平日のみ)を意味しているため、土日も含むと平均して20日前後保有することとなる。


この算出方法からも分かるように、優待クロスの費用は主に「銘柄の価格」と「保有期間日数」で決まります。



③ 優待クロス費用を抑えるために保有期間日数を短くする

銘柄価格は自分では決定できませんが、保有期間日数については自身がいつから保有するか?という判断で変わってきます。


ここで単純にコストを抑えるために保有期間を短くしたいと思うかもしれませんが、実際はそれが難しいです。


何故なら、一般信用取引は取引枚数が証券会社毎に決まっていて、ある枚数に達したら一般信用取引は在庫不足となり、取引できなくなるからです。

人気がある優待は少しでも早く手に入れるために、多くの投資家が一般信用取引を実施して、すぐに在庫不足になります。

逆に言うと、在庫がある銘柄は単に在庫が多い 又は 優待クロスすると損する可能性があるかもしれないので注意が必要です。

実施していくとわかると思いますが、優待クロスの難しさは、少しでもコストを抑えるために保有期間を短くしたいという欲望と、一般信用取引の在庫がなくなるリスクに対する不安のバランスです。


ここは経験で大きくなるので、是非興味のある方は実践してみると良いと思います!





ここまで解説してきましたが、結論として優待クロスを実施する上で大切なことはシンプルに下記を意識することです。

優待価値 > 優待クロス費用

優待価値は調べることで分かると思います。
優待クロスの費用についても今回算出方法を解説しました。
あとは、優待クロス費用を経験していく過程でどこまで抑えていけるか、に限ると思います。



優待クロスは私は毎年実施していて、小さな利益又は節約には確実になります。

2,000円の金券を500円支払って手に入れるようなことが何度もできます。

興味がある方は是非実施してみてください!それでは!