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優待クロス失敗!よくある失敗例6選!【対策も解説】

増やす

「優待クロスで失敗するリスクを下げたい人」

  • 優待クロスを実施する上で、どんな失敗があるの?
  • 過去にどんな失敗とかしたの?
  • 失敗を防ぐ方法とかあれば教えて欲しい!

私自身もですが、投資仲間からも失敗した話や失敗しそうになった話はよく聞きました。
今回は同じ失敗をしてほしくないという思いから「優待クロス失敗例6選」をテーマに解説します!

学習目標
  1. 優待クロスを実施する上で想定していない失敗例がないか確認する。
  2. その失敗例から失敗を防ぐ対策を知る。

失敗しても悪いとは思いませんが、失敗例は事前に知っておいて損はないと思うので、今回の記事も最後まで読んで1つでも学びがあれば幸いです!


因みに私は投資歴7年・化学研究者歴12年の未就学3児のパパです。

家庭のためにもリスクを避けたお金の増やし方にフォーカスしていて、これまでの研究と投資の経験から「堅いお金の増やし方」について検証しています!

また、堅くお金を増やす基礎的なKindle本も出版しています。


今回は「堅いお金の増やし方」の1つである優待クロスに関する記事になっています。

また、今回の記事は動画でも解説しています。


株主優待クロスがわからない!という方は過去記事で株主優待クロスのやり方について解説しているので確認してください。

優待クロスは節約効果が大きいだけでなく、優待が届いたときも毎回ワクワクします!
是非一緒に優待クロスしましょう!それでは解説します。

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優待クロス失敗例6選

これから以下の失敗例について解説していきます!

  1. 制度信用売りでクロスしてしまった。
  2. 権利落ち後に買ってしまった。
  3. 権利落ち前に売ってしまった。
  4. 現引し忘れていた。
  5. 優待取得条件が変更されていた。
  6. 優待価値よりも優待クロス費用が大きくなった。

知らずに失敗するパターンもあれば、知っているのに失敗してしまうパターンもあるので、今後失敗しないためにも、失敗が何故起きるのか、どうやって対策するのかを確認してもらえると良いかと思います。


失敗① 制度信用売りでクロスしてしまった。

基本的に、優待クロスは「一般信用売り」で実施することをオススメします。

理由は、制度信用売りは逆日歩の発生により予想外に大きな費用が発生するリスクがあるからです。
具体的には、1株あたり100円の逆日歩も発生する事もあります。その場合、100株優待クロスするだけで1万円を逆日歩として支払う事になります。

逆日歩さえなければ、制度信用売りでも良いのではないの?

という質問もよくありますが、まず逆日歩の発生有無は取引を実施した後に分かります。
よって、制度信用売りする際は、逆日歩が発生しているか否かは分からないので、注意が必要です。


「一般信用売り」をしたつもりが、間違って「制度信用売り」をしていた…

今回の失敗例は、「制度信用売り」はリスクがあると知っていたのに、間違って実施してしまった場合になります。

間違いが分かった場合は、なるべく早く現渡して、一般信用の在庫があれば、再度クロスし直すことをオススメします。
そのまま保有して逆日歩が発生しないことを祈るのは運任せになるので、避けましょう。


対策としては、信用取引時に「一般」と記載している事をしっかり確認することです。
「15日・3年・無期限」なども含めて確認するとより失敗を防ぐことができます。




失敗② 権利落ち後に買ってしまった。

権利確定日は月末ではなく、20日の銘柄もあることを忘れてはいけません。

例えば、欲しい銘柄の権利確定日がいずれも月末だと思い込んで、月末直前にクロス取引したけど、実際の権利確定日が20日だったので、目的の優待を手に入れることができないということもあります。

欲しいと思った銘柄の一般信用の在庫がないので、在庫が戻らないか監視していたら、ようやく在庫が出てきた!早速クロス!

このような感じで、一般信用在庫は20日の権利落ちによって一時的に在庫が復活しただけなのに、その銘柄の権利確定日が月末だと思い込んでいて、急いでクロスして失敗することがあります。

対策としては、自分が優待クロスしようとしている銘柄の権利確定日を事前に確認することです。
銘柄によっては昨年と異なる権利確定月へ変更になっている場合もあるので、その失敗も防ぐことができます。

最近だと各証券会社のアプリ内の「株主優待」という項目でも権利確定日又は権利落ち日が確認できるので、優待クロス前に簡単に確認することをオススメします。

例:権利確定日又は権利落ち日の確認



一般信用の在庫をみると、つい急いでクロスしてしまうときもあると思いますが、事前にしっかりと権利確定日を確認した銘柄のみクロスを実施するように心掛けましょう。




失敗③ 権利落ち前に売ってしまった。

権利落ち前に売ってしまうケースは主に以下の2つの勘違いからよく発生します。

  1. 約定日から受渡日までの日数計算を誤ってしまった。
  2. 現渡を実施するタイミングを誤ってしまった。

クロスができたのに優待を得る権利を確定する前に株を売ってしまったら、クロス費用だけ支払うことになるので、この失敗だけは避けたいところです。

対策も含めて、確認していきましょう。

約定日から受渡日までの日数計算

株を購入した日から実際の保有権利の発生日までの期間は2営業日必要になります。
この「約定日から2営業日後が受渡日」ということを忘れないようにしましょう。

権利確定日から、自分で権利付最終日と権利落ち日を計算して、株を売却したけど、算出方法が間違っていて、権利落ち前に売ってしまった…。

こういった事にならないためにも、参考までに正しいカレンダーを作成しました。また、権利付最終日・権利落ち日・権利確定日と使い分けが混乱する単語もあるので、カレンダー中に一緒に記載しています。

カレンダーはSBI証券HPより一部引用

なお、カレンダー中の「つなぎ売り」は「クロス取引」と同じと考えてよいです。

これより、9日にクロスを開始した場合は、2営業日後の11日が受渡日になっています。

また、優待を得るためには、権利確定日である30日まで、株の権利をもっておく必要があります。その場合、29日に現渡を実施すれば、2営業日後の翌月1日が受渡日になるので、30日は株の権利を保有したことになり、無事優待を得ることができます。

平日であれば権利確定日の前日が株を売っても良い日(権利落ち日)になると覚えておいても良いと思います。




ちなみに、貸株料などを計算する際は、クロス開始時の受渡日からクロス完了時の受渡日までの期間で計算するので、今回の場合は11日から翌月1日までの21日間保有したことになります。

株を取引きした日(約定日)からではないの?

という質問もよくありますが、正確には売買時の受渡日から貸株料などの日数計算はするので、ここは間違えないように注意しましょう。

現渡を実施するタイミング

現渡のタイミングが早すぎて、翌日約定のつもりが当日約定になる場合があります。

例えば、権利付最終日の15時半までに現渡を実施すると、当日約定扱いになり、優待を得ることができません。

対策としては、現渡は権利付最終日の18時以降に実施するようにすることです。
18時以降であれば、いずれの証券会社でも注文が可能であり、当日約定扱いにならないです。

具体的な各証券会社の現渡注文開始時間は、SMBC日興証券は17時頃、SBI証券は18時頃、楽天証券は17時15分頃なので、そのタイミングで現渡を実施すれば翌日約定扱いになるので、問題ありません。



ここで紹介した権利落ち前に売ってしまう失敗は、優待クロス費用は発生するのに優待は得られない、という最悪な事態になるので、優待クロス完了日と現渡のタイミングについてはしっかりと確認して実施するように心掛けましょう。




失敗④ 現引し忘れていた。

現引は信用買いを実施した当日15時までに実施する必要があることを忘れてはいけません。

信用買いと信用売りを予定通り実施したが、仕事や家事をしていて、気が付くと15時を過ぎてしまうということは、時々発生しがちです。

この失敗は優待が得られないという事はありませんが、信用買いの金利が本来よりも多くかかってしまいます。

なお、現引について詳しく知りたい方は下記の記事に記載しています。

▼【現引とは?】優待クロス取引の手数料を節約!【図解】



基本的な対策は、クロスは前場寄付(9時)に実施して、ランチ時間に落ち着いて現引することをオススメします。

しかし、昼休みに注文して、後場寄付(12時半)で優待クロスを実施した場合は、15時までの現引を忘れる可能性が高くなるので、その場合は十分注意してから優待クロスを実施しましょう。


失敗⑤ 優待取得条件が変更されていた。

株主優待は特定の条件を満たさなければ権利を得ることができない銘柄も数多く存在します。
例えば、以下のような条件があります。

  • 1,000株以上保有している株主
  • 1年以上保有している株主

この条件は優待内容の拡充や改悪のタイミング等で変更される場合もあるので、前回と同じ条件だと思って、100株分だけ優待クロスしてしまうと、クロスしたのに優待をもらう条件を満たしていないので、優待を得ることができないという失敗になります。

対策としては、先程同様の各証券会社のアプリ内の「株主優待」という項目で権利確定日又は権利落ち日を確認すると同時に、優待取得条件を事前に確認するようにしましょう。

例:優待取得条件の確認

また、副次的な失敗ですが、注文時の入力ミスで、損をする失敗も稀に耳にします。

例えば、1,000株クロスしようとした場合、買いが100株、売りが1,000株注文となっていて、買い株数が不足して損をしてしまうという失敗です。

このような失敗も含めて、買い注文と売り注文の株数もしっかりと異なっていないか確認するようにしましょう。


失敗⑥ 優待価値よりも優待クロス費用が大きくなった

優待クロスができた!と思っても、得ることができる優待価値よりも、優待クロス費用が大きい場合は、その優待クロスは失敗と言えます。

優待クロスで発生する主な費用は以下の通りです。

  • 現物売買手数料
  • 一般信用売り&買戻手数料
  • 貸株料&金利
  • 現引&現渡手数料

これらの各費用を確認して、優待クロス費用は求めることができます。

過去の記事では、優待クロス費用の簡単な算出方法と算出した費用から分かるオススメの証券会社ランキングについて記載しているので、詳細が気になる方は以下が参考になります。



優待クロス費用の算出方法については以下の記事が参考になります。


▼【失敗しない】株主優待クロス(つなぎ売り)のやり方【SBI証券編】


優待クロス費用が安い証券会社を知りたい方は以下の記事が参考になります。


▼【優待クロス取引】手数料で比較!おすすめの証券会社ランキング


優待価値については自身で調べることになるかと思いますが、優待クロス費用を算出せずには、優待価値とクロス費用を比べることもできません。

また「この価格ならクロスしても良い」という感覚も個人によって異なってくると思います。

例えば、500円のクオカードを400円でクロスしても良いと思う人もいれば、40円ならクロスしても良いという人もいるかと思います。

いずれにしろ自身で算出できた方が、失敗を防ぐだけでなく、自身も納得できる優待クロスができるようになるので一度で算出してみることをオススメします。


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まとめ:失敗例6選の対策

今回はよくきく、よくある失敗例6選を紹介しましたが、各対策は以下の通りでした。

  • 失敗① 制度信用売りでクロスしてしまった。
    対策:信用取引時に「一般」と記載している事を確認。

  • 失敗② 権利落ち後に買ってしまった
    対策:優待クロスしようとしている銘柄の権利確定日を事前に確認

  • 失敗③ 権利落ち前に売ってしまった
    対策:約定日から2営業日後が受渡日・現渡は権利付最終日の18時以降に注文開始

  • 失敗④ 現引し忘れていた
    対策:クロスは前場寄付に実施して、ランチ時間に落ち着いて現引

  • 失敗⑤ 優待取得条件が変更されていた
    対策:各証券会社のアプリ内の「株主優待」という項目で優待取得条件を確認

  • 失敗⑥ 優待価値よりも優待クロスのコストが大きくなった
    対策:優待クロス費用の計算方法を知り、自身で優待クロス費用を算出

細かな失敗は実際に行動すると他にも出てくると思います。
ただ、ここに記載してあることを意識することで失敗が少しは減ることができると願っています。

今回はこれで以上です!