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【卒業】もうギャンブルはするな【投資の考え方を教えてくれる本】

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投資とギャンブルの違いが分からない人

  • 投資の考え方を学べるオススメ本を紹介してほしい。
  • あと、その投資方法とかも簡単に知りたいな。
  • ついでに似たような分野のオススメ本とかあれば教えて欲しい。

この疑問に応えてくれる投資本を紹介します!

かぶ1000さんの「貯金40万円が株式投資で4億円――元手を1000倍に増やしたボクの投資術」です。

本記事でわかること
  1. 投資とギャンブル(投機)の違いについて学ぶことができる。
  2. 投資で失敗する原因を知ることができる。
  3. ローリスク ミドルリターンの投資方法をイメージすることができる。
  4. 同じような投資スタンスのオススメ本を知ることができる。



なお、私は株式投資6年で、IPOに関する基礎的なKindle本も出版しています。

今回紹介する かぶ1000さんは、私が投資を始めた当初から参考にしていた方で、オフ会でお会いした際は、どんな質問でも真摯に応えて下さる素晴らしい方でした!

そんな尊敬するかぶ1000さんの教えを、私の意見を踏まえながら紹介していきます!

また今回の記事は動画でも解説しています。

それでは解説します。

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投資とギャンブル(投機)の違いを知る。

投資の定義

投資とは、詳細な分析に基づいて行うものであり、元本を保全して、適切なリターンを上げること定義する。この条件を満たさないものを投機と呼ぶ。

賢明なる投資家 / 著:ベンジャミン・グレアム

本書にも記載されているこの言葉は偉大な投資家であるベンジャミン・グレアムの言葉です。この言葉から、彼は「根拠もなく売買することは投資ではない」と定義しています。
さらに彼は、「元本を保全して」という部分も必要な定義だとしています。


どういったやり方が投資と呼べるのか?

答えは「未来の予想ではなく事実に対して投資すること」です。

参考までに下記の2つの投資パターンをみてください。

  1. 業績が伸びて、将来価値が今以上に高まると予想して投資する。
  2. 企業の現在価値を調べて、それに対して株価が安いかを比較して投資する。

将来価値に期待する投資は、未来の予想です。
現在価値を分析する投資は、今現在の事実です。

この場合は、後者が賢明な投資であるということです。


もう少しわかりやすい例えを紹介します。

ある財布を1000円で購入しないか?と尋ねられました。
そのときの将来価値と現在価値の考え方の違いは以下の通りです。

  1. 将来価値:過去の傾向から分厚い財布には大金が入っていたから、今回も分厚い財布なので10,000円以上は入っていそうだ。よし、買おう!
  2. 現在価値:財布の中身を確認したら2,000円入っていた。よし、買おう!

この場合、将来価値に期待する方は大きく儲かる可能性もあるが、資産が0円になる可能性もあります。現在価値の分析の方は、儲かる額は小さいですが、高い確率で資産が増えます。

これ、どちらを買いますか?



なお、日本で株式投資と言えば、短期的に大きく儲かる印象が強いように思えます。
これは日本では将来価値に期待する投資が多いという事を意味しています。

つまり、1,000円で財布を買って、10,000円 又は 0円の選択をする投資家が多いということです。

日本人といえば確実にコツコツ儲かる方を選択しそうなイメージがあるように思えますが、株式投資になると何故このような事が起きるのでしょうか??
もう少し深堀します。


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投資で失敗する原因を知る

「1年で1億円儲けた手法」と「10年で1億円儲けた手法」どちらを知りたいですか?
こう問うと、大部分の人が前者を選択すると思います。

実際に株式投資には、短期間で成功した方が多く存在します。
そして、短期間で成功した多くの方のパターンは、1,000円で財布を買って、10,000円得た人です。

例えば、その成功した方が、10,000円入っている可能性が高い財布の見極め方を教えます!と宣伝すると「知りたい!」となりませんか?

それで、皆成果を出していたら、自分もその流れに乗りたくなりませんか?

この一攫千金の流れが、日本で将来価値に期待する投資が多い要因です。


ここで大切な教えは「生存者バイアス」を意識するという事です。

SNS等で確認すると成果を出している方をみることもあるかと思いますが、それは生存者です。

生存者の下に眠る、死者の声はSNSではみつけることが難しいです。

死者の声を聴かずに生存者の意見を基準に物事を考えると投資の本質を見失う可能性があります。



本質を見極めずに投資をすると、大きな財産を失う事があることを忘れないでください。

どんな投資でも、誰もが簡単に稼げる投資法だと誤解しないようにしてください。

リスクの低い投資方法を知る

ここからは具体的に企業の現在価値を調べて、それに対して株価が安いかを比較する方法について解説します。

資産(PBR)に注目する。

先程の財布の例を企業に例えると
「財布に入っている金額=企業の資産」「財布の値段=株価」を意味します。

株価は分かっているので、あとは企業の資産を知ることができれば、その企業が割安か否かを知ることができます。

そこで、株価と企業資産の関係を簡単に知る方法がPBR(株価純資産倍率)という指標です。

PBRとは下記のように算出されます。

PBR(倍) = 株価 ÷ 1株当たりの純資産(BPS)

一般的にPBRが1倍未満だと企業の資産に対して株価が割安であることを意味します。


具体的な数値を入れると「PBR=1,000円(株価) ÷ 2,000円(純資産) = 0.5」となります。

この結果であれば、2,000円の資産を1,000円で購入することができることを意味します。
お得ではありませんか?

実際はそんなに単純ではないですが、イメージはこんな感じです。

そして、ここからが「かぶ1000流」になります。

かぶ1000さんは一般的なPBRに企業が保有している「含み資産」を加えた「実質PBR」を重視しています。

この含み資産とは、一般的なPBRに反映されていない資産のことで、主に土地又は他社株を意味します。

例えば、現在良い立地に昔から存在する会社は、今の簿価(今の土地の価値)では非常に高額になっていることが容易に考えられます。

他にも、会社が小さくても、その会社が大企業の株を多量に保有しているのであれば、その会社資産は大企業の株を今の株価ですべて売った分の資産を保有しているとも考えることができます。

今後、都市開発が進んでいる土地にある会社は、将来の簿価が高くなることも考えられます。

このように現時点では現金になっていないが、現金になる可能性が高い含み資産の現在価値を算出して、今の資産に加えることで実質PBRを求めるというのが、かぶ1000流の考え方です。

かぶ1000流 実質PBR(倍) = 株価 ÷ 含み資産を加えた1株当たりの純資産(BPS)

この実質PBRが0.5以下の銘柄を割安と考え、購入候補として考えていきます。


株主資本の成長を重視する。

株主資本の成長とは、要するに利益を着実に出し続けている会社が良い!ということです。

具体的に株主資本は下記のように表します。

株主資本(純資産) ≒ 資本金 + 資本剰余金 + 利益剰余金

どれも難しい言葉に見えますが、「利益剰余金」とは利益から色々と差し引いて最後に残った金額を意味しています。

そして、そもそも利益がないと、赤字になり、利益剰余金はマイナスになってしまいます。

単純に資産を多く保有していても、赤字が続くと、当たり前ですが資産が目減りしていきます。
そのような会社に投資すると、いつかは購入株価よりも資産価値が小さくなり、最終的に損をする可能性が高いという事です。

実質PBRが割安でも、赤字が続き、株主資本の成長がない企業は購入しないことが得策という事です。


ただ、これだけで終わらないのが「かぶ1000流」です。

かぶ1000流は先程と同様に「含み資産」の成長性も確認することがポイントです。


例えば、含み資産として株を保有している会社は決算短信の「その他有価証券評価差額金」という項目の増減を確認します。

増えていれば、保有している株が含み益がでているということなので、企業の資産価値が増加していることになります。


かぶ1000流の「株主資本の成長」は企業の稼ぐ力を確認するだけでなく、含み資産の評価額推移まで確認することが重要だと言えます。

かぶ1000流 株主資本の成長 = 利益成長 + 含み資産の評価額成長

これより、実質PBRと株主資本の成長を確認することで、保有する資産よりも株価が割安かつ利益を着実に出し続ける企業が購入候補になります。

その結果、実質PBRだけを確認するよりもリスクが低い投資が可能となることがイメージできると思います。



「縦」「横」の比較で割安度を評価する。

株主資本の成長から、資産だけでなく、資産を守るためには継続的に利益を出すことも重要だとわかったと思います。

そして、その利益に注目するときによく使用される指標はPER(株価収益率)です。
このPERも株価が割安か判断するには重要な指標になります。


PERとは下記のように算出されます。

PER(倍) = 株価 ÷ 1株当たり当期純利益(EPS)

一般的にPERは20倍未満だと利益に対して株価が割安であると言われていますが、実際は業種等でその動向は大きく変化します。



そこで、PERを比較する際は、下記動向をみることが重要です。

  • 縦の比較:同銘柄の過去のPER推移を確認する。
  • 横の比較:同業種、似た分野でPERを比較する。

この比較を実施することで、割安にみえるだけの銘柄を避けることができます。

例えば、ある銘柄のPERが低く、割安だと思っても、過去のPER推移を確認すると、実は常にPERが低い銘柄かもしれません。

他にも、PERが低いと思っても、その業種は全て同じくらいのPERで、その銘柄だけが特別割安ではないかもしれません。


このように比較することで、現在のPERが本当に割安な銘柄であるかの判断の手助けになります。

全てを満たす銘柄は中々ありませんが、実質PBRと株主資本の成長の確認に加えて、PERを確認することで、より確実な投資になっていくとイメージできると思います。

もっと追求するためのオススメ本

最後に、もっと今回の投資について学びたい方のために有名な書籍を紹介します。

途中で紹介した方ですが、ベンジャミン・グレアムの賢明なる投資家です。

1949年にアメリカで初版が出版され、現在でも十分通用している内容であり、非常に有名な本です。


そして、彼が生み出した「グレアム指数(ミックス係数)」も非常に多くの投資家に知られています。

グレアム指数(ミックス係数) = PER × PBR

一般的にミックス係数は22.5以下が割安だと言われています。


なお、かぶ1000流では5未満が割安だと評価しています。

かぶ1000さんの本の内容は今回の記事では書ききれないほど、素晴らしい内容ですので興味を持った方は是非本を読んでいただきたいです。

「貯金40万円が株式投資で4億円――元手を1000倍に増やしたボクの投資術」

それでは、今回は以上です。